理事長就任にあたって  東京大学教授 中原一彦


 この度、渡辺清明前理事長のあとを継いで第2代の理事長に就任いたしました。いろいろな意味で大変重要な時期であるだけに身の引き締まる思いです。
 日本検査血液学会は、血液関連学会(日本血液学会、日本臨床血液学会、日本血栓止血学会)ならびに日本臨床病理学会(現 日本臨床検査医学会)、日本臨床衛生検査技師会の協力のもと、平成12年(2000年)3月25日に設立されました。
 設立後、渡辺理事長のもと本学会は大変順調に発展して参りました。会員数もこの4年間に2000人を突破し、学会誌の発刊、学術集会や冬季セミナーの開催、認定血液検査技師制度の立ち上げなど、学会としての活動も波に乗り、わずか4年の間に立派な学会に成長いたしました。これも関係各位のご努力とご協力によるものであることは言うまでもありません。
 本学会の特徴は「検査血液について語り学ぼう」を合言葉に、検査血液に関わる医師・技師・企業が一緒になって学会を作り上げてきたことであります。当初からこの3職域が協力して活動してきたのが、本学会がここまで急速に発展してきた大きな原動力になっているのだと思います。今後もこの原則を堅持していく所存です。
 本学会のさらなる特徴は「学会を本来の姿に戻そう」ということです。華美になることなく、実のある学会にするということです。その現れとして、学術集会も第1回目から今日に至るまで、各大会長の努力により、費用のかからない大学構内を利用していることが上げられます。大学を利用することで、日頃訪れない大学構内で、学究的な雰囲気を味わいながら学会ができ、多少不便な点はあるものの、会員にも好評のように思います。今後、会員数が増加してきた場合、いつまでこうしたことを継続できるかどうか判りませんが、その精神は堅持すべきだと思います。
 私ども第2代目執行部の役割は、初代渡辺理事長の時代に立ち上げ、築き上げられてきた本学会の機能・制度をさらに発展・充実させることであります。本学会の使命としては「検査血液学の向上」を目標に、血液検査の標準化、新しい検査法の開発、国際的視野のもと他学会との協力関係の推進、などが具体的な行動としてあげられます。既にこれらに関連した多くの活動が専門委員会などを通じて実施されていますが、今後さらにこれらを発展・充実させていくべきと考えています。特に認定血液検査技師制度は、関係各位の多大な努力により立ち上げられました。この認定制度を維持し、さらに発展させていくことはなかなか大変なことですが、関係各位の協力のもと本学会の事業として実施していくことが必要であります。
 今まで順調過ぎるくらいに発展してきた本学会だけに、この隆盛を維持し、さらなる発展に結びつけていけるかどうかが将に問われているときであり、そうした意味で今期は正念場と考えられます。医師・技師・企業の三位一体となった運営形態のもと、是非、会員の皆様のご協力とご鞭撻をお願いして、就任の挨拶とさせていただきます。